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コラム

2025.04.09

シングルマザーが知らないと痛い目にあう労働法ガイド!権利を守り、安心して働くための必須知識

こんにちは。ひとり親の方限定のトークアプリ「ペアチル」のライターチームです。

シングルマザーとして仕事と子育てを両立させるのは、時に大きな挑戦です。特に、労働環境でのトラブルは家庭生活にも直結するため、自分の権利を知り、守ることが重要です。この記事では、シングルマザーが知っておくべき労働法の基礎から、活用できる制度、トラブル対処法まで、実践的な知識をお伝えします。


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目次

シングルマザーが知っておくべき労働法の基礎知識:自分と子供を守るために

労働法は働く人の権利を守るための重要な法律です。シングルマザーとして、これらの基本を知っておくことは、あなたと子どもの生活を守る盾になります。

労働法の最新動向と基本:最新情報をキャッチアップ

労働法は定期的に改正されるため、最新の情報を把握することが重要です。特に2024年以降は、様々な重要な改正が予定されています。以下では、主な改正ポイントをまとめました。

【今後の重要な労働法改正ポイント】
法改正内容 施行開始時期 対象・概要
時間外労働の上限規制(自動車運転者・建設業) 2024年4月〜 運送業(自動車運転者)・建設業の時間外労働に上限が適用。長時間労働を是正。
働き方改革関連法のフォローアップ 随時(〜2025年頃) 長時間労働の削減、同一労働同一賃金、公正な待遇の再確認と定着。
同一労働同一賃金の徹底 2020年4月〜段階的に 非正規社員・パート社員との待遇格差是正。裁判例も増加し厳格化が進む。
副業・兼業の推進 2022年頃〜 ガイドライン整備。労働時間管理や労災補償の扱いに注意が必要。

上記の改正内容を踏まえ、企業や労働者は最新の法改正動向を把握し、適切な対応を行うことが求められます。特に2024年4月以降は「時間外労働の上限規制」が施行されるため、これまで以上に長時間労働の是正が重要になるでしょう。また、同一労働同一賃金の徹底や副業・兼業の推進についても、引き続き注視する必要があります。

2024年に本格化する「時間外労働の上限規制」:労働時間管理を徹底

2024年4月から、自動車運転者や建設業などにも時間外労働の上限規制(原則月45時間・年360時間)が適用されます。これまで猶予されていた業種にも適用されることで、長時間労働の是正が進みます。
運送業界では「2024年問題」として、事業者間の協力(共同輸配送、荷待ち改善など)を進める動きも活発化しています。

シングルマザーにとっては、長時間労働が強いられにくくなる環境整備が進むことを意味します。子育てとの両立がしやすくなる可能性があるので、ぜひ覚えておきましょう。

同一労働同一賃金の徹底:不合理な待遇格差をなくす

正社員と非正規社員(パート・アルバイト・契約社員など)の間の不合理な待遇差を禁止する「同一労働同一賃金」が強化されています。パートタイムで働くシングルマザーにとって、これは重要な権利です。
また、最高裁判決(2018〜2020年)で企業の待遇格差が違法と判断される事例も出ており、社内規定の点検が進んでいます。

  • 同じ仕事内容なのに賃金や福利厚生で差がある場合、是正を求められる
  • 賞与や退職金、各種手当についても不合理な差別は禁止
  • 待遇に疑問がある場合は、会社に説明を求める権利がある

副業・兼業の推進:新しい働き方を理解する

副業・兼業を禁止する企業が減少傾向にあり、副業を認める企業が増加しています。厚生労働省のガイドライン(2022年改訂版)も副業・兼業を進めるうえでの参考になります。シングルマザーにとって、本業の収入だけでは不十分な場合に、副業を検討する選択肢が広がっています。

副業を始める際のポイント:

  • 勤務先の就業規則で副業可能か確認
  • 所得税の確定申告が必要になる場合がある
  • 健康保険・社会保険の取り扱いを確認
  • 過重労働にならないよう注意(労働時間管理や労災適用の整理も重要)

労働契約の基本:雇用契約書をしっかり確認

トラブルを未然に防ぐためには、雇用契約の内容をしっかり理解しておくことが重要です。特にシングルマザーは、子育てとの両立に関わる条件を事前に確認しておくと安心です。

雇用契約時に確認すべき事項

  • 雇用形態: 正社員・契約社員・パート・派遣など
  • 給与体系: 基本給・手当・インセンティブ・歩合給など
  • 勤務時間・休日: シフト制、変形労働時間制の有無
  • 試用期間や契約更新の条件: 無期転換ルール(通算5年)も要チェック

シングルマザーにとっては、特に勤務時間や休日が柔軟に設定できるかどうかがポイントです。面接の段階や契約前に、これらの条件が実際の生活に合っているかをしっかり確認しましょう。

労働条件通知書の保管

労働条件通知書は、雇用契約書と同様に非常に重要です。
書面または電子交付で交付されることが義務付けられていますので、必ず受け取り、内容を確認して保管してください。
契約内容と実際の働き方に食い違いがある場合は、まずこの通知書をチェックすることが大切です。

口頭だけの約束は後々トラブルに発展しやすいので、通知書に明記されているかどうかを必ず確認しましょう。
シングルマザーは子育てや家庭の事情で労働条件を調整しなければならない場面も多いため、書面でルールが明確になっていることが安心につながります。

労働時間、休憩、休日に関するルール:過労を防ぐ

シングルマザーにとって、家事・育児と仕事の両立は時間との闘いでもあります。労働時間に関するルールを知り、健康を守りながら働きましょう。

法律で定められた主な労働時間のルール:

  • 法定労働時間:1日8時間、週40時間が原則
  • 休憩時間:6時間超の勤務で45分以上、8時間超で1時間以上
  • 休日:毎週少なくとも1日、または4週間で4日以上

シフト制・変形労働がある場合は、家庭の事情に応じて勤務時間の調整ができるか、連続勤務や深夜勤務の回数を抑制できるかを事前に相談しましょう。子育てとの両立が必要な場合は、あらかじめ勤務条件を確認しておくことが大切です。

インターバル規制(勤務間インターバル)の導入推奨:長時間労働を抑制

「勤務間インターバル制度」は、終業時刻から翌日の始業時刻までの間に一定時間(11時間が推奨)の休息を確保する制度です。日本ではまだ努力義務とされていますが、多忙な職場でも導入すると健康障害リスクが減るとの報告があります。

【勤務間インターバル制度の例】
例:22時に仕事が終わった場合、翌日は9時(11時間後)まで仕事を始めない
メリット:睡眠時間の確保、疲労回復、ワークライフバランスの改善

この制度がある企業を選ぶか、導入を会社に提案することで、子育てとの両立がしやすくなる可能性があります。過労を防ぎながら働くためにも、労働時間や休憩・休日のルールを正しく理解しておきましょう。

賃金、残業代、賞与に関するルール:不当な扱いに注意

家計を支えるシングルマザーにとって、正当な賃金を受け取ることは特に重要です。賃金に関する基本的なルールを押さえておきましょう。

最低賃金の確認

最低賃金は都道府県ごとに定められており、毎年改定されます。最新情報は厚生労働省の
「地域別最低賃金」ページで必ず確認しましょう。雇用主は最低賃金以上の給与を支払う義務があります。

参考として、2023年の東京都の最低賃金は1,113円、最も低い地域でも853円です。必ずご自身の働く地域の最新情報をチェックし、適正な賃金が支払われているかを確認してください。

残業代の計算

残業代の割増率は、労働基準法によりおおむね以下のように定められています(実際は就業形態や時間帯によって異なる場合があります)。

  • 通常の時間外労働:25%割増(時給 × 1.25)
  • 深夜労働(22時〜5時):25%割増(時給 × 1.25)
  • 休日労働:35%割増(時給 × 1.35)

例えば、時給1,200円の場合、通常の残業代は1,200円 × 1.25 = 1,500円になります。深夜に残業が重なるなど複数の割増が適用される場合は、さらに上乗せされることがあります。

【実践TIP】
給与明細に残業時間数と割増率が正しく計上されているかを必ずチェックしましょう。
過少申告が疑われる場合は、まず総務や人事部門に相談し、必要に応じて労働基準監督署に問い合わせることも検討してください。

不明点があれば、会社の給与担当者に確認しておくことが大切です。万一、不当な扱いが疑われる場合には早めに対処することでトラブルを防ぎ、安心して働く環境を整えることにつながります。

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シングルマザーが利用できる休暇、休業制度:仕事と家庭の両立を支える

子育てと仕事を両立させるためには、様々な休暇・休業制度を上手に活用することが大切です。法律で定められた制度を知り、権利として活用しましょう。

年次有給休暇:取得条件、取得方法

年次有給休暇(年休)は、働く人が心身のリフレッシュのために使える大切な休暇です。子どもの学校行事や自分の休息のために計画的に使いましょう。

  • 勤続6か月以上、所定労働日の8割以上出勤で付与される
  • 週5日勤務の場合、最初は10日付与、その後勤続年数に応じて増加
  • パート勤務者は週あたりの日数に応じて按分して付与
  • 時間単位での取得も可能な場合がある(会社規定による)

年休は労働者の権利ですが、「業務の正常な運営を妨げる場合」は時季変更権により会社が取得時期を変更するよう求めることがあります。ただし、正当な理由なく取得を拒否し続けることはできません。

また、会社側が特定の時期に一部の年休を付与する計画的付与を導入している場合もあります。年休を貯め込みすぎると消化が難しくなるケースがあるため、制度の有無を確認し、計画的に取得するよう心がけましょう。

【有休取得のコツ】
・子どもの学校行事などは早めに予定を確認し、計画的に申請する
・急な子どもの病気などに備えて、数日分は取得せずにとっておく
・会社によっては半日単位や時間単位での取得が可能

産前産後休業と育児休業:制度の利用条件、給付金制度

妊娠・出産を機に再び仕事を始めるシングルマザーや、すでに子育て中のシングルマザーにとって、これらの制度は大切なサポートとなります。以下のポイントを押さえておきましょう。

1. 産前産後休業

  • 産前6週間・産後8週間は就業不可(産後6週間以降は本人の希望と医師の判断があれば就業可)
  • 出産手当金: 勤務先の健康保険から給与の2/3相当が支給(標準報酬月額を基準)

2. 育児休業

  • 原則として子どもが1歳になるまで取得可能(最長2歳まで延長可)
  • 育児休業給付金: 雇用保険から休業開始〜180日目までは賃金の67%、それ以降は50%が支給
  • 申請フロー:
    1) 会社へ育児休業取得の申し出
    2) 必要書類を会社から受け取る
    3) ハローワークまたはオンラインで給付金申請

育児休業は権利として保障されています。困った場合でもあきらめず、会社やハローワークに相談しながら手続きを進めましょう。

3. 出産育児一時金

  • 1児につき50万円(2023年4月~)
  • 健康保険組合が直接医療機関へ支払う「直接支払制度」の利用が可能な場合も多い

各種手当や給付金の詳細は、加入している健康保険や雇用保険の制度によって異なることがあります。最新情報を確認しながら適切に制度を活用し、安心して出産・育児と仕事を両立しましょう。

子の看護休暇:子供の病気や怪我の際に利用

小さな子どもがいるシングルマザーにとって、子どもの急な病気や怪我は大きな悩みです。子の看護休暇はそんなときに使える重要な制度です。

  • 小学校就学前の子どもが対象
  • 子ども1人につき年5日、2人以上なら年10日取得可能
  • 病気の看護だけでなく、予防接種や健康診断の付き添いにも使える
  • 時間単位での取得も可能(会社規定による)

申請方法は企業によって異なりますが、基本的には「子の看護休暇届」などの書類を提出します。急な発熱など緊急時には電話連絡でも対応してもらえる場合が多いです。

子の看護休暇は無給の場合が多いですが、有給とする企業や、有給休暇を充当できる企業もあります。会社の規定を事前に確認しておきましょう。

改正育児・介護休業法(男性の育児休業取得促進):制度を理解する

2022年に育児・介護休業法が改正され、男性の育児休業取得を促進する「産後パパ育休」(出生時育児休業)が創設されました。シングルマザーにとっては直接関係ないように思えますが、職場の理解や環境改善につながる重要な変化です。

主な改正ポイント:

  • 育児休業の分割取得が可能に(2回まで分割可能)
  • 育児休業の取得状況の公表が義務化(従業員1,000人以上の企業)
  • 育児休業を取得しやすい雇用環境整備の義務化
  • 妊娠・出産の申し出をした労働者に対する個別の制度説明義務

これらの改正により、職場全体で育児に対する理解が深まり、シングルマザーにとっても働きやすい環境づくりが進むことが期待されます。

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ハラスメント防止措置と相談窓口:一人で悩まず相談を

職場でのハラスメントはシングルマザーの心身の健康だけでなく、子育てにも悪影響を及ぼします。ハラスメントの種類と対処法を知り、一人で抱え込まないようにしましょう。

職場のハラスメントの種類と対策:セクハラ、パワハラ、マタハラの具体例

セクシュアルハラスメント(セクハラ)

性的な言動によって職場環境を悪化させたり、不利益を与えたりする行為です。

  • 不必要な身体接触
  • 性的な冗談やからかい
  • 食事やデートへの執拗な誘い
  • プライベートな性的質問

パワーハラスメント(パワハラ)

職務上の地位や人間関係などの優位性を利用した、業務の適正範囲を超えた言動です。

  • 暴言や脅迫、侮辱的な発言
  • 無視や仲間外れ
  • 過大な仕事の要求や期限の強要
  • 必要な情報を与えない

マタニティハラスメント(マタハラ)

妊娠・出産・育児に関連して行われる嫌がらせです。シングルマザーも直面することがあります。

  • 妊娠・出産を理由とした解雇や降格
  • 育児休業取得を阻害する言動
  • 「子どもがいるのに残業できないのか」などの責め
  • 時短勤務や休暇取得に対するいやみ

これらのハラスメントは法律違反であり、会社には防止措置が義務付けられています。我慢せずに声を上げることが大切です。

ハラスメントの相談窓口:社内外の相談窓口の連絡先

ハラスメントに遭ったときは、一人で悩まず以下の窓口に相談しましょう。

社内の相談窓口

  • 人事部や総務部
  • コンプライアンス相談窓口
  • 労働組合
  • 上司や信頼できる同僚

社外の相談窓口

  • 都道府県労働局の総合労働相談コーナー
  • 厚生労働省の「ハラスメント悩み相談室」(0120-714-864)
  • 法テラス(日本司法支援センター)(0570-078374)
  • 地域の弁護士会

ハラスメントを受けたら?:記録、相談、法的措置

ハラスメントを受けたときは、以下のステップで対応しましょう。

  1. 記録をつける:日時、場所、内容、証人の有無などをメモしておく
  2. 証拠を集める:メールや音声などの記録を可能な範囲で保存
  3. 相談する:信頼できる人や専門の窓口に相談
  4. 会社に改善を求める:相談窓口を通じて対応を要請
  5. 外部機関に相談:改善されない場合は労働局や弁護士に相談

「我慢すれば収まる」と考えがちですが、多くの場合、状況は悪化します。早めの対応が重要です。

大企業・中小企業問わずハラスメント対策が強化:ハラスメント対策の義務化

2020年6月から改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)が施行され、企業にはパワハラ防止措置が義務付けられました。2022年4月からは中小企業にも適用されています。

企業に義務付けられている主な防止措置は以下の通りです。

  • ハラスメント防止のための方針の明確化と周知・啓発
  • 相談窓口の設置
  • ハラスメント発生時の迅速かつ適切な対応
  • プライバシー保護や不利益取扱いの禁止

会社にハラスメント防止の義務があることを知っておくと、相談する際の心強い後ろ盾になります。

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シングルマザーの雇用トラブル|不当解雇・雇止めから身を守る:トラブル発生時の対応

シングルマザーは雇用が不安定になりやすい傾向があります。不当な解雇や雇止めから身を守るための知識を身につけましょう。

不当解雇・雇止めトラブルを防ぐために

不当解雇とは?:解雇の無効を主張できるケース

解雇には正当な理由が必要です。以下のような解雇は、不当解雇として無効を主張できる可能性があります。

  • 妊娠・出産を理由とした解雇
  • 育児休業の取得を理由とした解雇
  • 子どもの看護のための休暇取得を理由とした解雇
  • 会社の売上不振を理由に、一部社員だけ解雇するなど客観的に合理的な理由がない解雇
  • 手続きが不適切な解雇(突然の解雇、解雇予告なし等)

解雇予告は原則として30日前、または30日分の解雇予告手当の支払いが必要です。これがない場合は労働基準法違反となります。

不当解雇されたと感じた場合は、以下の対応をしましょう。

  1. 解雇理由証明書を請求する(書面での提出を要求できる権利があります)
  2. 労働基準監督署や労働局の総合労働相談コーナーに相談
  3. 必要に応じて労働審判や訴訟を検討(法テラスなどの支援を活用)

雇止めとは?:契約更新の拒否を防ぐには

有期労働契約(期間の定めのある契約)が更新されないことを「雇止め」といいます。以下のような場合、雇止めが認められないケースがあります。

  • 更新を繰り返し、実質的に無期契約と同じ状態になっている場合
  • 契約更新への合理的な期待がある場合
  • 雇止めの理由が客観的に合理的でない場合

雇止めを防ぐための対策を以下に示します。

  • 契約更新時に、更新の可能性や条件を明確に確認する
  • 業務評価を定期的に確認し、良好な実績を残す
  • 無期転換ルールを理解し活用する

無期転換ルールの活用

同じ会社で有期契約が通算5年を超えると、労働者の申込みにより無期契約に転換できる「無期転換ルール」があります。このルールを活用することで雇用の安定化を図ることができます。

【無期転換ルールの申込み手順】
1. 同一の使用者との有期契約が通算5年を超えたことを確認
2. 会社に「無期転換申込書」を提出(様式は厚生労働省HPからダウンロード可)
3. 無期労働契約に転換(次の契約更新時から)

労働条件の変更や契約更新時の注意点:企業との交渉ポイント

労働条件の不利益変更や契約更新時には、以下の点に注意しましょう。

契約更新のポイント:契約内容の確認、更新拒否された場合の対応

  • 更新時に条件が変わる場合は、書面で確認する
  • 勤務時間や給与の変更がある場合は、子育てへの影響を考慮して交渉
  • 更新拒否された場合は、理由を確認し、不当と思われる場合は異議を申し立てる

労働条件が変更される場合:変更内容の確認、納得できない場合の対応

労働条件の変更には労働者の同意が必要です。特に不利益な変更の場合は、以下の点を確認しましょう。

  • 変更の必要性と合理性
  • 変更内容の相当性(不利益の程度)
  • 労働組合との交渉状況や他の労働者の反応
  • 代替措置や経過措置の有無

納得できない変更については、個別に交渉するか、労働組合や外部機関に相談することも検討しましょう。

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育児と仕事の両立をサポートする制度:子育てと仕事を両立するために

シングルマザーにとって、育児と仕事の両立は大きな課題です。利用できる制度を知り、積極的に活用しましょう。

時短勤務制度:利用条件、申請方法

3歳未満の子を養育する労働者は、1日6時間などの短時間勤務を申請できます。一部の企業では小学校就学前や小学校低学年までの子どもを対象に拡大している場合もあります。

時短勤務のポイント

  • 原則として1日6時間の勤務(会社によっては5〜7時間など選択可)
  • 給与は通常、労働時間に比例して減額される
  • 社会保険料は短縮前の給与で算定される場合も(会社規定による)
  • 残業免除と組み合わせることも可能

申請手順:

  1. 会社の就業規則や育児支援制度を確認
  2. 人事部や上司に相談
  3. 時短勤務申請書を提出(子の年齢を証明する書類が必要な場合も)
  4. 業務の引継ぎや調整を行う

時短勤務中は業務内容や成果の評価方法について上司と明確にしておくと、評価での不利益を防げます。

子の看護休暇:子供の病気やケガの際に利用

先述の通り、小学校就学前の子どもを養育する労働者は、子の看護休暇を取得できます。子ども1人につき年5日、2人以上なら年10日です。

子の看護休暇の活用ポイント:

  • 予防接種や健康診断にも使用可能
  • 時間単位での取得も可能(会社規定による)
  • 急な発熱などでも利用できるよう、事前に上司や同僚に制度の説明を
  • 可能であれば保育園や学校の行事予定表を確認し、計画的に取得

保育サービスの利用支援:自治体や企業が提供するサービス

子育てと仕事の両立には、信頼できる保育サービスの利用が不可欠です。様々な選択肢を知っておきましょう。

認可保育所・認定こども園

自治体が運営や認可を行う保育施設です。費用が比較的安く、保育の質も一定水準以上ですが、待機児童が多い地域もあります。

  • 申込み時期:自治体によって異なるが10〜12月頃が多い
  • ひとり親世帯は優先入所の対象になることが多い
  • 保育料は所得に応じて決定(自治体独自の減免制度あり)

病児・病後児保育

子どもが病気や回復期で通常の保育施設に預けられない場合に利用できるサービスです。

  • 医療機関や保育施設に併設されていることが多い
  • 事前登録が必要な場合がほとんど
  • 利用料は1日2,000円前後が一般的

ファミリーサポートセンター

地域の子育て経験者が、子どもの送迎や一時預かりなどを行う相互援助活動です。

  • 利用料は地域により異なるが、1時間700〜900円程度
  • 事前の会員登録と事前打ち合わせが必要
  • 緊急時や早朝・夜間の対応も可能な場合がある

企業主導型保育施設

企業が設置・運営する保育施設で、従業員以外の地域の子どもも受け入れている場合があります。

  • 勤務先や近隣企業に設置されているか確認
  • 従業員枠があれば比較的入所しやすい
  • 開所時間が長い傾向あり(企業の勤務時間に合わせている)

複数の保育サービスを組み合わせて利用することで、突発的な事態にも対応できる体制を整えておくことが大切です。

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まとめ|労働法を理解し、安心して働きましょう:未来を切り開くために

シングルマザーが安心して働くためには、自分の権利を知り、制度を活用することが重要です。労働法の基礎知識や活用できる制度を理解し、子育てと仕事の両立を目指しましょう。

  • 労働契約の内容を必ず書面で確認し、大切に保管しましょう
  • 年次有給休暇や子の看護休暇など、法律で保障された休暇制度を積極的に活用しましょう
  • 時短勤務や育児休業などの両立支援制度は権利として堂々と利用しましょう
  • ハラスメントには早めに対処し、一人で抱え込まないようにしましょう
  • 不当な解雇や雇止めには適切に対応し、必要なら専門家に相談しましょう
  • 様々な保育サービスを組み合わせて、子育てと仕事を両立させる体制を整えましょう

相談できる場所を活用しよう:公的機関、専門家、支援団体

困ったときは、以下の窓口に相談することをおすすめします。

  • 労働基準監督署、労働局の総合労働相談コーナー
  • 法テラス(日本司法支援センター)
  • ハローワーク(母子家庭等就業・自立支援センター)
  • 各地域の母子家庭支援団体やNPO
  • 市区町村の子育て支援課、ひとり親家庭支援窓口

トラブルを未然に防ぐために:労働条件の確認、契約内容の確認

トラブルを防ぐためのチェックリスト:

  • 雇用契約書や労働条件通知書の内容を理解していますか?
  • 給与明細の内容(基本給、手当、控除額)は正確ですか?
  • 残業時間と残業代の計算は適切ですか?
  • 有給休暇の残日数を把握していますか?
  • 職場のハラスメント相談窓口を知っていますか?
  • 会社の育児支援制度を確認していますか?

子供への影響を考慮:子供にどのように説明するか

働くシングルマザーとして、子どもにどのように説明するかも大切です。

  • 子どもの年齢に応じた説明を心がける
  • 「お母さんが働くことで家族を支えている」というポジティブなメッセージを伝える
  • 仕事の予定や帰宅時間を可能な限り子どもに伝え、見通しを持たせる
  • 限られた時間でも質の高い親子の時間を確保する
  • 子どもが困ったときの連絡方法を明確にしておく

労働法の知識と子育て支援制度を活用することで、シングルマザーとしての生活を安定させることができます。一人で抱え込まず、必要なときは専門家や支援団体に相談し、子どもとの幸せな未来を築いていきましょう。今日から一つずつ実践してみることが、より良い明日につながります。


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この記事を書いたのは

ペアチルライターチーム

ひとり親限定のトークアプリ「ペアチル」ライターチームです。家計・仕事・子育て・家事など、ひとり親の方の生活に役立つ情報をお届けしていきます。

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